102. 小さな 色の 切れ端

でも、瞬間瞬間にあなたが感じていることはいつも、
私もその場で感じることできていた、よね。

感じていることを、
二人でいっしょに気がついたら、その瞬間に
風船が割れるようにぱん! と破裂して、後に残るのは、
小さな色の切れ端だけ。って

二人とも分かっていたんだ。ね、たぶん。

あなたが「感じていること」と「考えていること」にの間で、
雁字搦めになっていったことも、私、気づいていたんだ。

いつとはいえないけれど、少しずつ気づきはじめたんだ、
あなたも、
私が気づき始めたこと、分かっていたでしょう。ね。

私が、あなたの前から消えればいいんだ。
それも良くわかっていた。怖いから気がつかないフリを、

自分で、自分に、していたの。

あの晩、階段を下りる靴音が耳に残っている間に、もし・・・
そんなことあり得なかったと知っているのに。

私が裸足で、あなたの後追いかけていたら、・・・・。
あなたと私の間の鏡、砕け散っていた。
なんてことは、絶対に、

ない。
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by chigsas | 2010-09-26 19:10 | 小説