115.わたしの 部屋 こんな明るい?

見えている、あの灯り、一つ一つの部屋の中に人がいるんだ。
明るくはない、窓の明かり、あの中には、家族がいるんだ。
夫と妻、もしかしたら子どもも。
愛し合っていた昔のようには幸せではないけれど。
寄り添っている夫と妻。
寂しくて、涙がでそうでした。

「電気もついて、鍵もあいているから、ちょっと入って待たせてもらった」
私がドアを開ける音に驚いたあなた。
「いいよ。そのままで」
立ちかけて、あたしの言葉であわてて椅子に座りなおした。
おかしくなって、くすっと笑ったのよね、
あのとき、あたし。なぜかしら?

あたしの部屋、こんな明るかったっけ? 
って思ったのは覚えてるけれど、二人とも話すこともなくて。

あなた、お茶を飲んだだけですぐ帰っていった。
あたし、いつものように愚図で、
お茶を沸かすのにも、
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もたもたしてたのよね。
手持ち無沙汰に待つ間、あなたは何考えていたのかしら。
と、今、思うけれど。
 
by chigsas | 2010-12-28 20:50 | 小説