116. 私の歯車と 回りの 歯車が 

「何か話すことがあってきたのに、急いで帰ってったから」
みたいなことを、あなたがいったのも思い出すけれど。

私は何を話しにあなたの部屋にいったんだったか? 
きっと何もなかったんだ。口実みたいに何か思いついてたんだ? 
きっと。それだけ。

あたしのいれたお茶、まずかったんだ、きっと。
湯のみに半分ほど残っていたお茶を見て、
ストーブつけるのも忘れていることに気がついた。
湯冷めしそうでした。

あの頃から、「あたしの歯車と、周りの歯車が少しずつ
サイズを調整しあって、あまりギシギシ言わなくなり始めていた」
ように、今は思います。

仕事場での私、あなたに会うわたし、一人でいる私。
いつの間にか「仕方ないんだ」って
あきらめ始めていたのかもしれない。

本を読んだりとか、絵を描いたりとか、音楽を聴いたりとか、
一生懸命集中してすることも、少なくなり始めたのかもしれないし。

あなたのところに押し掛ける口実も、よく思いつくようになった。

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by chigsas | 2011-01-04 18:21 | 小説