127. クリスマスが 近い から

あたし、受話器持ったまま、椅子から立って、
何歩か歩いて、机の端にお尻乗っけた。
あ、アメリカ映画の女優さんがするみたいなことしちゃった。
と、首すくめたかもしれない。夕方の事務所。

その日は篠原さんと竹内さんが一緒に出かけたので、私一人、
そろそろ帰ろうとしていたところでした。  

「いいんですか? いっても」
「コノちゃんの事務所にも近いんだ。
4丁目の交差点の交番の裏側に、15分後ってどう?」
「うんうん。」

それからどうしたのかなあ。事務所の鍵ちゃんと締めて出たのかな?

クリスマスが近かったから、人もいっぱい。
音もにぎやかな、夜の街をあなたはさっさっと歩いていきます。
わたしも、早足で歩きながら
「いつだっけ、こんなことあった」
あなたいつも、早足でさっさっと歩くんだ。
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「ん? なに?」
「なんでもないヨ」
そうだ、あのときだ、と思い出しました。
ピーマン分解しながら、歩いていたあなた。同じように隣にいたんでした。
by chigsas | 2011-04-09 07:49 | 小説