133. ひとりで どこに 行くの?

気がついたら自分がいて親がいたんだよね。
私もそうだけれど、そして、
兄弟とか、親類とか余分な人たちもぞろぞろ・・・。

そう言う「周りの物」を脱ぎ捨てて生きていく。
そこだけかもしれないね。二人に共通してたこと。

ほんとは私たちふたりとも、ずっと前から、
そう分かってた。ね。
糸の切れた凧じゃあなくって、
自分でちぎって切って生きてきたんだ。
二人とも。

で、こんどは。あなたが、糸を引きちぎった。
ひとりで、どこに行くの?

お母様がいらしたあの日は何でもない日だった。
覚えている程のこと何も起きなかった。
そう思っていたけれど、本当はそうではなかった。

お母様は私のこと、とても正確に知ってらっしゃるらしい、
と感じて安心した。
それは、私にとってすごく大きなことだった。
だからかえってあの日は、特別何もなかった日なんだ。

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by chigsas | 2011-06-06 20:00 | 小説