136. まるで ハチの 巣

いくつものスティールの囲いの中に
あなたみたいにフリーの人が、それぞれ仕事場を持っていて、
あそこも、不思議な空間だった。まるで蜂の巣。

そういえば、あなたの仕事場はいつも、
鹿浦さんの隠れ家だったのよね?
何度か、鹿浦さんのガールフレンドとあたし、鉢合わせしたもの。

それも、勤務中というのか午後の時間に。

みんな、自分のことに夢中で、
隣の囲いの中で起きてることや話なんか、耳にもはいらなかったし、
気にもしてなかった。

あのころ、みんな浮かれて、ハイだった。
あたしとあなただけは冷めていたけれど。

周りはお祭りだから、あたし達何も気にしなくてもいい。
気楽だった。よそのお祭りにまぎれこんで、二人で、
シラーッと見ている感じ、きっと他の人から見たら、
ちょっと気持ち悪い二人、だったかもしれない。

わたしたち、それが気軽でよかったんだね、二人とも。

お祭りって嫌いなの。
話したことあったよね。
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by chigsas | 2011-06-27 06:53 | 小説