143. 何 考えてる んだか 

「親のわたくしだって、何を考えているのか、
全然分からないんだから」
お母様の声、きこえます。
「ほんと、そうですね」
今なら確信もって相づちを打てます。
わからないし。分らなかった。分ることなんてない、絶対。

何日か前に、段ボール二つもって帰ったから。
仕事場をひき払ったんだとは思ったけれど。
あなたは何にも言わなかった。

次の仕事探すのかな、それとも、

少しのんびりするのかな。と思った。

うそ、違う、ちがう。
「普通の人はそう思うのかしら?」
って考えたのかなあ。
ううん! それも違う! 何考えてたんだろう、あたしあのとき。

「このちゃん、勤め辞めてもいいじゃない?。」
「えっ! なぜ?」
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by chigsas | 2011-08-22 06:34 | 小説