ホセアの女・・・5
田んぼの中の一本道だから。
車の中の固い空気はほぐれない。
Nとは、私もその日が初対面だった。
『あの活動』の仲間Mから電話で話しを聞いただけだから。
あの、なんと言い表していいか分からない、ネズミ色の建物。
そこにガタゴト揺れながら大きな乗用車が着いて、
後ろの座席からおりてきた、
ショートカットの髪を紅く染めた女がNだった。
「Mさんが電話してくれたとおもうけど・・・Nだけど」
ザラザラした声。
助手席から降りた若い女の方に目をやる。
「これが、犬を貰いたいっていう子」
若い女は、私の顔を見てちょっと笑って、小さく首をふった。
「よろしく おねがい します」
言葉は丁寧で、ゆっくりした優しい声だ。
車の中の固い空気はほぐれない。
Nとは、私もその日が初対面だった。
『あの活動』の仲間Mから電話で話しを聞いただけだから。
あの、なんと言い表していいか分からない、ネズミ色の建物。
そこにガタゴト揺れながら大きな乗用車が着いて、
後ろの座席からおりてきた、
ショートカットの髪を紅く染めた女がNだった。
「Mさんが電話してくれたとおもうけど・・・Nだけど」
ザラザラした声。
助手席から降りた若い女の方に目をやる。
「これが、犬を貰いたいっていう子」
若い女は、私の顔を見てちょっと笑って、小さく首をふった。
「よろしく おねがい します」
言葉は丁寧で、ゆっくりした優しい声だ。
by chigsas
| 2011-10-17 06:11
| 短編小説