37. 私でない 自分
髪を切って心の中に抱えていた重荷から少しの間解放され、私ではない自分に
なっていたから、境デザイン事務所で採用して貰えたのでした。
じっさいに勤めはじめてみるときれいに仕上げられていたラッカー塗装が
はがれるように私の地が顔を出し、先生もノブちゃんも
最初はがっかりし、それからだんだん困っていったようです。
二日目は、私がどんな「私」なのか思い知らされた一日でした。
お昼のために、繁華街を抜ける途中でツナサンド買いました。
私としてはとびきり丁寧にお掃除して先生の部屋の机とテーブルをふき、
お湯を沸かし、ポットに入れ終わった頃、
「おはようございます」とノブちゃんが出勤してきました。
「締め切りで、昨日は遅かったんだ。
多田さんがいてくれるからゆっくり出来たよ」
そう言われると、ちょっといい気分、でもいい気分だったのはここまで。
奥の部屋に行ったノブちゃん、まず、部屋のサッシュをあけました。
私も来たときに、部屋がいやな匂いときづいていました。
それからキッチンの流しの下からタオル持って戻っていき、
「先生の灰皿洗って、それから、流しのゴミと屑籠のごみは、
管理人室の隣のゴミ置き場の、ポリバケツに捨ててきて」
ノブちゃんは乾いたタオルで、先生の机丁寧にふいていました。
上に載せたガラス板濡れていたのです。私の雑巾の搾り方が緩すぎた・・・。
くず入れには、まるめた紙がぎゅうぎゅうに山盛りでした。
なっていたから、境デザイン事務所で採用して貰えたのでした。
じっさいに勤めはじめてみるときれいに仕上げられていたラッカー塗装が
はがれるように私の地が顔を出し、先生もノブちゃんも
最初はがっかりし、それからだんだん困っていったようです。
二日目は、私がどんな「私」なのか思い知らされた一日でした。
お昼のために、繁華街を抜ける途中でツナサンド買いました。
私としてはとびきり丁寧にお掃除して先生の部屋の机とテーブルをふき、
お湯を沸かし、ポットに入れ終わった頃、
「おはようございます」とノブちゃんが出勤してきました。
「締め切りで、昨日は遅かったんだ。
多田さんがいてくれるからゆっくり出来たよ」
そう言われると、ちょっといい気分、でもいい気分だったのはここまで。
奥の部屋に行ったノブちゃん、まず、部屋のサッシュをあけました。
私も来たときに、部屋がいやな匂いときづいていました。
それからキッチンの流しの下からタオル持って戻っていき、
「先生の灰皿洗って、それから、流しのゴミと屑籠のごみは、
管理人室の隣のゴミ置き場の、ポリバケツに捨ててきて」
ノブちゃんは乾いたタオルで、先生の机丁寧にふいていました。
上に載せたガラス板濡れていたのです。私の雑巾の搾り方が緩すぎた・・・。
くず入れには、まるめた紙がぎゅうぎゅうに山盛りでした。
by chigsas
| 2009-09-20 15:42