39,言葉 素直に でません

「ここは、仕事する場所だから、・・・  
・・・特に先生は、神経細かいから、匂いには敏感なんだ。」
素直に「わかりました。すみません。」の言葉、でません。
黙ってパンを包んであった包装紙まるめて、外のゴミ置き場に
捨てに行きました。

ビルの外に出て、お昼時間なので狭い通りを行き来する人を
ぼんやり眺めて、部屋に戻ってみたら、確かに、
ツナの匂い、したんです。あわててキッチンの換気扇回しました。

テーブルの前の椅子に腰おろした私に
「そうだ、多田さんの場所つくってあげなきゃいけない。
僕は仕事無いときはこっちの部屋で、自分の勉強、作品作りするけど。
多田さんも、向こうの隅に小さな製図板、置いてあげるから、
線を引く練習と、写植の張り込み練習する?」
「はい、します」
少し元気出ました。

「あと、多田さん用のスリッパ買ってくるといい。
それは来客用だから。あ、そうだ、事務所の必要品買うときは
この箱からお金持って行って、領収書とおつりここへ戻しておくんだ。」
先生の部屋に行き、机の一番上の引き出しの箱からお札出して
渡してくれました。

「今日は仕事ないから、デパートで、ゆっくりスリッパ探してくるといい。途中で、一度事務所に電話入れてね」
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by chigsas | 2009-09-26 10:00