突然はじけた?・・・6

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もうその頃、父親は、いなかった。
一つ下の妹が生まれると直に
なくなったらしい。

父の記憶は全然なかった。

淀んだ印象の実の祖母から、
少女ひとりにだけに手渡される、
田舎臭い駄菓子の土産。

「かなしい」
という言葉を初めて理解したのは、
その土産を受け取った
手のひらの感覚、

だったんでしょうね。

畑から遅く帰ってきて夕飯の支度に追われる母親と、
口をきかなくてもすむことだけが、
そういう時には救いだった。

ふだんは、
お祖母さまの顔色をうかがいながら、
母親のそばにすり寄って、
割烹着の裾を掴もうとしてみた。

のでしょうに・・・。

いつも、
お祖母さまに手を引き戻されてしまう。