2009年 08月 05日 ( 1 )

「・・・・、よかったら、ここへくる? へんなとこだけど」
「うん」
何言ってるのか要領を得ない私に少し閉口したみたいで、あなた、
とりあえず自分の部屋に招いてくれたのですね。
山手線S駅の改札口で、ということになりました。

あなたの部屋、ホントにへんなところにありました。
駅の近くに集まっているごちゃごちゃの商店街を抜け、国道の信号わたって
パチンコ屋さんの角を曲がると急にぎっしり家が並んでいる細い路地。

どの家も二階がアパートになっていましたね。ああいう商店街もアパートも、
今では、風に飛ばされたように消えてしまっています。

商店街をぬける途中で、あなたが足を止めたのは間口一間くらいのお店。
ちょうどシャッター開けておじさんが、段ボールから
トマトを取り出して並べているところでした。
キョロキョロしている私を置いて店に入ると、あなた
ピーマン二つとセロリを勝手に持ってきて、
一言二言なにかおじさんと言葉交わしたようだったけれど。

新聞紙の包み抱えていくあなたの後ついていきながら、
「八百屋さん? 今頃お店開くんだ」
「そう、その代わり、夜中の1時頃まで開いてる」

そのまま、二人とも何もしゃべらないで、あなたのアパートまで歩きました。
ずいぶん、長かったように思ったけれど、駅から4,5分の距離。
あなた、手持ちぶさたで、その上話すことも見つからなくて、
居心地悪そうでしたね。
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by chigsas | 2009-08-05 13:19